一般社団法人 日本ビール文化研究会は、2022年秋に開催した第「12回 日本ビール検定(通称:びあけん)」の結果報告が行われました。
試験方式をCBT方式(※)に変更してから3回目となる第12回は、受検申込者数は2,630人と、昨年秋開催の第11回より453人増加(約1.2倍増)となりました。【図❶】
前回に続き、受検者の年代別構成比で最も高い割合を占めたのが20代であることは、注目すべきポイントです。【図❷】昨今、クラフトビール人気の高まりや全国各地で開催される様々なビールイベント等を通じて、多様なビールに触れる機会が増えていることが要因と考えます。受検者のデータからも、20~30代の若い世代において「ビールの知識を身に付けたい」というニーズが高いことがわかっています。
(※)CBTとはComputer Based Testingの略で、47都道府県に300ヶ所以上あるテストセンターに設置されているコンピュータで受検する方式です。受検する会場・日時はご自身で選択いただけます。日本ビール検定は、新型コロナ感染症対策や受検者の利便性等の面から、2021年からこの方式を採用し開催しています。
【図❶】
受検者数推移(2021年CBT方式移行後)
【図❷】
受検者年代別構成比
【図❸】
「第12回日本ビール検定」結果
■「第12回日本ビール検定」において、最も正答率の高かった問題
※3級、2級は受検者毎に問題が異なるため、全員に出題された問題ではありません。
【3級】
(問題)トマトジュースとビールを混ぜ合わせてつくるカクテルの名称を、次の選択肢より選べ。
A:ブラディ・メアリー
B:レッドアイ
C:ビアバスター
D:パナシェ
(解答)B:レッドアイ
(正答率)99%
【2級】
(問題)日本の機能系ビールのコンセプトで、現在発売されているものを、次の選択肢より選べ。
A:糖質0
B:苦味0
C:炭酸0
D:泡立ち0
(解答)A:糖質0
(正答率)100%
【1級】
(問題)「酒場詩人」の肩書で知られるライターの吉田類が、全国の飲食店などを訪問し、ビールや日本酒を飲みながら語り合うBS-TBSの番組のタイトルを、次の選択肢より選べ。
A:酒場放浪記
B:ぶらり途中下車の旅
C:ふらり旅 新・居酒屋百選
D:にっぽん縦断 こころ旅
(解答)A:酒場放浪記
(正答率)92%
【解説】
3級、2級は『日本ビール検定 公式テキスト2022年改訂版』を学習していれば確実に点数が取れる基本的な問題です。その中でも、2級の「糖質0ビール」に関する問題は正答率が100.0%、つまり一人も間違えなかった、という珍しい結果になりました。正答率100.0%が出たのは、CBT方式になってから初めてとなります。2021年に登場した「糖質0ビール」ですが、既に高い認知度を獲得しているカテゴリーであることが窺えます。1級の問題については、酒場ライター、吉田類さんに関する問題です。これに関しては、公式テキストには何も記載されていませんが、正答率は92%と1級選択式問題の中では唯一9割を超えた問題となりました。筋金入りのビール好きが多い1級受検者には、簡単過ぎましたね。